RTAイベントを見ようと思っただけなのに名古屋に降り立っていた件【一般参加レポ】


『オフイベ、参加経験ないのよな。私』

Discordの個人サーバーにぽつりと書き込むのは、この記事を書いている私、猫押(ねくおす)だ。
RTAイベントにはよく参加している。特にオンラインイベントには沢山。去年はいくつ参加しただろうか。だが、RTAイベント自体にハマったのはここ数年前から。
ちょうど流行り病も影響したせいで、オフライン――現地開催――イベントにはまったく参加したことが無い。ただ、機会があるのなら参加してみたい、という気持ちはあった。
なら旅費を気にせねばならない。移動にはお金がかかる。鞄の中から財布を取り出す。引き出しの中から通帳を取り出す。目と頭で数字を追いながら、はあ、と情けないため息が零れた。
そう。私は絶賛金欠だったのだ。
今年に入ってからお金の使い方も時間の使い方も細かく管理しなければいけないくらいにギリギリになっている私は、呑気にそんな観光やらなんとやらをしている場合ではない。
色んな行き方を調べてみたり、地理に詳しい知り合いと相談してみるものの、まあお金も時間もかかる。
終わり終わり。画面越しでも見れるだろ、RTAイベントなんて。

『名古屋RTAオフは財と時を考えた結果諦めました』『電車わかるマンが関東から名古屋に行こうとしてるのを聞いている』

そう個人サーバーに書き込んで諦めようとした時、新規の投稿が一件付いた。
送り主はいつもの人だった。いつもの人、と成ってしまっている人、と言うべきか。

『関東から名古屋に行く方法
①東京駅まで行きます
②新幹線に乗ります
③名古屋で降ります』

……呆れた。

『しっとるわ!!!!』
てへぺろ

いや、てへぺろ、じゃのうてな?

『おいでよ(悪魔のささやき)』
『やめんしゃい!!!!』

まあ、興味のある事に誘われると付いて行ってしまうのが私の癖だ。この参加レポが存在する理由は、そういう事。
こんなでいいのか?私は不安だよ。こんなで釣られる私自信も不安だよ。
私じゃない私が別のRTAイベントに出た時にもこの送り主は凄いテンションだったもん。まあそれはそれとして。
現地に赴くのは、一日目と二日目。最初は一日目だけの日帰りも考えたが、せっかくなんだし泊まる場所を確保して楽しんでしまおうと思い、一泊二日の一人旅をする事に決めたのだった。

という事で行ってきました、名古屋RTAオフ2022、一般参加。
さっきまでのノリで全部駆け抜ける文章力は流石に無いんだよガハハ無理です時間がかかります本当は小説風でオフレポ書き切りたいです。

※ゲームタイトルにリンクが付いている場合、基本的にTwitchのアーカイブに飛びます。

一日目

到着しなきゃ始まらない

初日の朝は早起きして、新幹線で名古屋にGO。
……の前に事件が起きます。
改札に阻まれます。
あ????
どうしてだ。
行きの切符の日付が色々とズレてるんです。
どうして今気づく。

まあ色々といろいろして、どうにか新幹線に乗車。
余裕を持って行動していたので良かったですね。私じゃなかったら終わってますよ。

新幹線。
遠くへ行ってしまう時のワクワクとドキドキっていいですよね。
ちょっと睡眠不足だから寝ようかと思ったけど、やっぱり寝れないものです。
時間つぶしに持ってきていたSwitchでパズルボブル2をやったら、なんか1cc出来ました。

名古屋に着地。
お昼ご飯を一緒に食べるメンバーと合流。みんな通話とかで仲良くしてもらってる「せっかくなら現地で見たいよね」勢。
一緒に美味しいもの食べてから、いざ会場へ。
12時半くらいに到着。ちょっと遅れてスタートだったみたいで、最初のXIゴを最初から見れることに。……ややこしいな?
どうやら開幕から混み混みだったみたいですが、入場できてよかった。

オモテ・インターネット

会場に入って、空いてる席ないかな~と辺りを見渡すと、見慣れた顔がそこにありました。
それと目が合うと、目線と手で「ここ(隣)空いてるよ」と合図をしてきたので、そこに座りました。
どうして分かったんですか?
どうやらなんとなく雰囲気で分かったらしいですが。

会場で見るRTAというのは、この名古屋オフでの、XIゴが初めてでした。
いやさっきからXIゴってタイトルめっちゃややこしいな?

演目と演目の間では、会場に知っている人がいないかを探しまくってました。
名刺を交換したり、サイン(寄せ書きみたいなスタイルの方が多かった)を書いたり、色々。
配信のカメラにもちょっと映ってたかな?
これも現地開催ならではですね。

先月に別名義で参加したRTAiV関連の皆さんとも沢山お会い出来ました。
「どうも、猫押です……」
あ、こっちの名乗りで良かったか……?なんて思いましたが、
「あっ、飼い主さんのほうだ」
せやな。
先日の記事ありがとうございます!」
こちらこそありがてえ。

そんな感じでバーチャルとリアルの狭間をふよふよしていると、背後からちょっと怖い人が近づいてきた事に気が付かず。
その人は念仏を唱える様に、
マリパ5 Hard、マリパ5 Hard」
とデバフ呪文を私にかけてきました。
怖いですね。オフイベってこういう事もあるんですね。
その犯人はおそらく三日目にスーパーマリオパーティを走られた方だと思うのですが、その方特有の小魚の姿をしていなかったので、もしかしたら間違いかもしれませんね。

ちょっと間接的にしか関わり無いかな〜って方でも、意外と「お噂はかねがね」なんて言われたりして、 例えるならインターネット上のイチ区域が、ここにあるんだな、なんて不思議に思ったりしました。

キミはROUND 25を見たか

演目は進んでいき、パズルボブル(アーケード)が始まります。
アーカイブを見てわかる通り、とても良い走りでした。見よう。

そして、一番印象に残ったのはROUND 25だと思います。
これに関しては走者本人から解説が出ているので、そちらを読めば細かい考え方が分かると思います。

……んですが、私としてもこれはしびれる所があったので、ちょっとだけ考えてみることにしました。

あの「黒」を左に入れてちぎろうとする場合、角度の猶予はいくつ(猶予ドット?猶予フレーム?)なのか。

(PS版3DX: エディット、Bizhawk 2.7で起動)

意外と狭め。でも1じゃないのでいくらか希望がある感じですね。

ただ、コレを「ガイド無し」で狙う場合、経験とか感覚とかそういうのが物を言うと思います。
じゃあ、奥の青でちぎっちゃうのは?

(PS版3DX: エディット、Bizhawk 2.7で起動)

いや角度猶予同じやないかい。

でも青が右にズレるとものすごく手間というか邪魔になるよな、とも思うので、この狙い方が良いのかどうかは何とも言えない。

まあ、黒を前者の動画の位置に狙って事故った時、もし奥の黒に引っ付いてれば(なんなら手前の黒でもいい)、もう一回黒を引けばちぎれますし、右を片付けて延命する為の黒、もしくは紫→赤のツモもまあまあ引ける可能性はあるでしょう。ちょっと計算するのはめんどくさいですが。
私の感覚だと後者の動画の解き方を狙っちゃうなあ~、と思います。
そんな話。

画面の外側という楽しみ

一日目は、スタートからDDR STRIKEまで会場で見てたわけですが、やっぱりあの客席のライブ感というのは会場じゃないと味わえないですね。
Good Job!の壁壊すシーンでみんなで「ああああ」って言ったりとか、特に。

決め所で盛り上がったり拍手したり。
みんなで一緒に乱数にお祈りしたり。
飛んできたヤジにレスポンスしたりも含めて。

夕方は会場の受付と練習部屋辺りをうろうろしながら皆さんと交流してましたが、こういう「オフ会」という雰囲気そのものが、不思議で良いものですね。
受付と練習部屋の間には階段があるのですが(別フロアなので)、その階段に座ってお喋りしている人達がいて(これ二日目の午前中だったかも?)、それはまるで高校の文化祭で特に会場を回るわけでもなく仕事をするわけでもないおサボり集団みたいで、私も若干そうだったので懐かしくなりました。
なんだか、祭り、って感じ。

DDRが終わった辺りで一度会場を離脱。夕飯を食べに行き、ゲーセンに行き、ここでも色んなRTA走者、解説、視聴者の方々と交流。楽しかった。
ゲーセンに関しては行動を共にしたメンバーが音ゲーのわかる人だらけだったので、入ってまっすぐ音ゲーエリアへ。

するとそこにはcrossbeats REV.が稼働しており、流石の私も勢いよく100円をぶちこんでしまいました。
もともと私は音ゲーをcbREV.を中心に広く浅く嗜んでいたので、突然の再開にびっくり。このゲームはオンラインサービスとアップデートがとっくに終了しているので、稼働店舗がとても少ないのです。

あとはDDRがとても上手な方のプレイを目の前で見たのですが、「このゲームって人間がここまで立ち向かえるんだな」って事を肌で感じました(MAX 360のEDP(18)ってEXTRA STAGEでヒョイって選曲してLIFE4完走出来るもんなんですか????←普通は出来ない)

ゲーセンを後にし、ホテルへ。
そういえば家以外でマスクを外して寝るだなんて、とても久しぶり。

まあまあぐっすり寝ました。たぶん。

二日目

一泊二日の二日目の朝という名前の感情

ここどこだよ。
いやホテルだけども。

お湯を沸かして緑茶が飲めるセットがあったので、頂きました。

熱い。

八時を過ぎたぐらいにホテルを出て、会場へ向かいました。
着いた頃にはマリルイ4の準備中だったかな。

二日目は特に会場の受付と練習部屋辺りをうろうろして、知ってる走者に話しかけまくってました。
お喋りしつつプレイ見つつ、受付を通る人が誰なのか眺めつつ、入場してくる人のペースが上がってきたな~と、思いました。
昼間だから?それとも。

マリルイ4が終わり、アレがやってきました。

感動した

そう、アンパンマングミ開封RTAです。
なんだそれ。

あの時、会場で何が起こっていたのか。

まず準備が始まると共に、走者解説から「手指の消毒をしてください」「消毒後はスマホや財布などを触らないでください」と言われました。
あとで分かりますが、衛生面の理由です。
そして、このせいで現地がどうなっているかを配信チャットやSNSにバラすことが中々出来なくなります。

その後「小袋(持ち帰り用のフリーザーバッグ)」「紙皿(キャンプとかで使いそうなの)」「アンパンマングミ(りんごorぶどう)」が配られました
一体何をするのでしょう。

そうです。会場にいる人全員で並走をしようという事です。
なにそれ?
でも会場視聴者参加型のRTA大並走って聞いたこと無いし、そもそも電源ゲームのほうがそれって難しかったりするのか。わからん。

ここで配信トラブルで準備時間が長引いてしまいます。
カメラを二台使って手元とそれ以外を写そうとしたという話を聞きましたが、片方が上手く映らなかったとかなんとか。

その間に同時視聴者数が倍以上に伸び、Twitterのトレンドにも入ってしまう事態に。
トラブルなく進んでいたらトレンドに入ってなかったかもしれないし、入っていたとしてどうなっていたのか。何とも言えない。神のみぞ知る。

トラブル対応に追われる配信担当、それを待つ走者解説。
伝わってくる強烈な緊張感。
配られたアンパンマングミの袋の擦れる音がひたすらに響きわたる会場。

なんだ、この空間。
わけがわからん。

準備が終わってからは動画の通りです。
ちなみに私は失格でした。

感想:感動した。

(YouTubeのアーカイブに投稿した私の長文コメントに解説の方が反応している図)

どうも。

私を何で知りましたか

ちょっとだけしか関わりないかな、でも知ってる方だよな……って方に挨拶すると、「ああ、○○(ゲーム名)の人ですね!」って反応になるじゃないですか。
この○○が、人によってバラバラなんですよ。

「ああ、パズルボブルの」
マリパ5の人だ」
「猫押さんと言えばBlastboardなんですよね」

バラバラ過ぎる。
終いには私もこのバラバラ具合を逆手に取って、
「ソニアドのテイルス編ちょっとやってた人です」
なんて挨拶してしまう。

多すぎ!!
ラバラ過ぎて混乱しました。みんな私の事どう見てるんですかね。

そういえば、RTAイベントを見た後の私って、いつも「このゲーム私も走ってみたい!」って言うのが1~2個出来るんですけど、今回も出来ました。
いつか走ります。いつか。
バラバラは加速する。

帰路は夢と共に

二日目の夕方頃に名古屋から離脱。ほんとは全部見たかったけど他の予定もあるのでね。残りはアーカイブで楽しみたいと思います。

帰りの新幹線でうとうとしながらTwitchを開いて、配信上でイベント視聴。
それは今まで通りではあるのですが、私は「会場で見る事」を知ったので、画面越しに見える観客席を見て何とも言えない感覚になりました。

RTAイベントと言う文化が、昨今の事情もあってかオンライン開催が主流で盛り上がりつつある中、でもしっかりと現地開催の盛り上がりを楽しみたい人が、そこにいる。確かにいる。そう感じました。

そして、いつか私も現地開催のイベントでRTA走ってみたいですね。
やっぱり盛り上がり方が楽しい。盛り上げる側になってみたい。そう感じました。

また行くぞ名古屋。また行くぞオフイベ。出来れば走者として。

おまけ:三日目

それ本番で出すべきペースですよ

スーパーマリオパーティの裏で勝手に異種並走(@ 自宅)。
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